#国沢家 #パチンコ

うちは中学一年の時に離婚して、親父はそれからずっと一人暮らし

 

でも妹も僕も親父とも、オカンとも仲が良く

バラバラではあるがどちらとも友達のようによく遊びます

 

オカンは無類のパチンコ好きで、ギャンブルにめっぽう強い

前にスロットオカンが打ってるからおいでと、新大阪に着いて直行でパチンコ屋に行った時、オカンはボロ負けでした

それでも僕が金がないことわかってるから、これで打ちとメダルをくれました

 

なんとかオカンの負けを取り返してあげようと台を選んで座りました

 

すると珍しく綺麗な心で座ったからなのか、よみは的中して、みるみる出るわ出るわで4300枚ドンとでました!

交換したら7万4000円!

これはオカンに負けた分ぐらいは、当然わけないとと胸を張ってオカンの座ってる台に行ったら、オカンは5000枚以上出してました

 

この人にギャンブルで心配はないんだと思いました

 

それぐらいギャンブルに強いオカンなんです

 

 

 

一方…

 

親父は運のない僕に種をわけた、更に運のない親父なのですが、僕とは違いメンタルだけは抜群に強いんです

 

久々に親父と2人で過ごしていると、金のないおっさんと特大おっさんが揃っても何もすることもなくて、そういえば昔親父もパチンコたまにしてたなーって思い出して、「することないし1円パチンコでもやろうか?」と誘い店内へ

 

親父は迷いもせずに「俺これ打つわ」と台に座りました

 

あれ?意外にパチンコやってたんやと思いながらも心配だから親父の真後ろの台に座り様子を見ていました

 

すると親父はパチンコの玉を出す前にメニュー画面を開いて音量を上げてスタートしました

 

これは行き慣れた人がする行為なので、その姿を見て安心して、自分もパチンコを打ち始めました

 

僕はすぐにかかりチラチラ親父の事を気にするけど、親父は一切振り返ることもなくパチンコを打ち、時にメニュー画面を開き何かを確認してパチンコを打っていました

 

多少パチンコを知っている僕でもいじらないメニュー画面の何を見てるんだろう?と思いながら気にせず打っていると親父も大当たりを引きしかも連チャンしていました

 

あーこれで親父も負けはないと安心して、しばし振り返ることもなく僕もパチンコを楽しみ、僕の大当たりが終わったので、空いていた親父の横に座り「調子ええなー」と声をかけると親父は嬉しそうにニコッと笑いました

しかし次の瞬間愕然としました…

 

パチンコ台は大当たりでずっと「右打ちしてください」と親父に伝えているのに、親父はそれを無視してずっと左打ち…

当然出るはずの玉は出ずに減っていく一方…

 

Max台なのに6.7連チャンしているのに、カウンターに表示されている球数は3200発…

 

僕は慌てて「何してるん!?」って慌ててハンドルを右に全開切りました…

 

ちゃんと説明したら親父は足を組みかえ、顔色1つ変えずに「やっちゃたな」と一言

 

何故そんなにも威風堂々と間違えられるんだ…

 

そしてすぐ大当たりが終わり、派手なランプは光ることをやめて、悲しくメニューボタンだけが光りました

 

すると親父はその光をまるでモグラ叩きしているような反応で押してメニュー画面が開きました

 

さっきからメニューを開いていたのは、何かを確認してたわけではなく、ただ光に反応してボタンを押していたことが判明しました…

 

あまりにも威風堂々としすぎていて、わかってないことがわからなかった

 

そんな親父です…